人生限界録

つらつらと書きたいことを書きたいときに書きます。

あの頃の夏を超えろ!!!爆裂!大人の夏休み!!!!!!

 

明日から小中学生が夏休みってなんなんだ!!!!!!!!おい!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

というわけで、夏ですね。私は今年でとうとう27歳です。27回目の夏。昔は毎日が冒険三昧だった筈が、気づけば危険な暑さにキレながら動き回る日々……。不快で不便なことこの上なしです。

 

あの頃の夏、思い出すなあ、、、

 

 

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「一緒に回ろ!」

 

「へ?」

 

 

 

高校二年の夏。自分は地元の夏祭に来ていた。

夏祭っていっても、資材置き場の駐車場に会場を設置したような、いわゆる「村のお祭り」で、規模なんてたかが知れていた。

本来なら、こういう催し物には興味がないから参加しないのだが、その時の自分は

なんだかムシャクシャしていて、母親と弟に言われるままについて行った。

 

でも、やることといえば屋台を回るか、誰かも分からない演歌歌手のコンサートを眺めているくらい。それでも地域のおじちゃんおばちゃんや小学生はとても喜んでいた。この街には、そんなに楽しみがないのか。

 

「何がいいんだか。」

思わずため息をついた。

 

「ねえおにいちゃん!ちょっといい?」

 

背後から声をかけられ、思わず振り向いた。今の聞かれてた?

 

声の主は、ヨーヨーすくいの屋台を出している自動車修理工場のおじさんだった。

 

「おにいちゃん、先生の息子さんでしょ?ちょっと席外すから娘と留守番しててくれない?」

 

「は、はい……」

 

そう言うとおじさんは急ぎ足で駐車場のほうへ駆けて行った。

おじさんには何度か自転車のパンクを修理してもらっていて少し面識があった。それに、父とは仕事の関係で中がいいらしく、自分のこともよく知っているらしかった。自分はおじさんの事あまり知らないんだけど……。

 

仕方ないので、屋台の裏側にまわり、腰を下ろした。

「これ、手伝って」

椅子代わりのビール瓶ケースに腰かけると、細く着られた和紙が入った小箱を手渡された。

「これで風船を吊り上げるの。この金具を紙にくくりつけたら

こうやって細くするの、ほら、やって!」

 

そうやって親切に説明してくれたその娘は、自分の顔をみるとふわりとほほ笑んだ。

健康的に焼けた肌と、優しそうな垂れ目が印象的だった。

 

「突然ごめんね。なんかお釣りがなくなっちゃったみたいで、お家に取りに行くって」

 

「そう、なんですね」

 

この娘と話すのは初めてだったから、イマイチ距離感を図ることができない。

同い歳か、年下か。普段からあまり人と会話をしないから、こういう時にとても困る。

「そういえば、あなたのお父さんって、先生なんでしょ?お父さんがいつもその話ばっかでさ、「お前も先生の息子さんみたいに勉強していい高校行け~」ってうるさくて」

その娘は笑いながら教えてくれた。高校にってことは年下なのかな。

自分の父はこの町の小学校で教頭先生をしている。だから、カースト的には上の方。だから、その子どもである自分も自動的に優秀、という評価を受けている。誰も何も知らないクセに。

 

「そんな、褒められるような事してないよ」

 

成績はいつも真ん中あたりを行ったり来たり。部活は二年になっても補欠兼雑用係。そのほかに自慢できることと言えば、ほんの少しパソコンの扱いを知っているだけ。

 

それに今日だって、夏休みと言いながらもほぼ強制参加の夏期講習に参加させられ、5日目。講習中は話も聞かずに黙々と夏休みの宿題を進め、それでも終わらない。高校生なのに、これじゃ楽しい青春もクソもない。

 

「勉強なんて、するだけ無駄だよ」

 

こんなやるせない毎日を送るくらいだったら、勉強できないバカの方がまだマシだよ。

 

箱の中の和紙は、全部ゴム風船を吊り上げることができるほどの釣り糸になっていた。キツく縛っておいたからそうそうすぐには切れないだろう。

 

「そんなにしっかりしなくてもいいのに~」

 

箱の中身を見て、女の子は笑った。

「だって、釣れなくても1個好きなのもらえるんだよ」

そういいながら自分の手から小箱を受け取った。

 

「そうなの?じゃあ釣る意味って……」

「ないよ!」

 

思わず顔を合わせる。

 

その瞬間、いたずらっぽく白い歯を見せてぱっと笑った。

思わず自分も噴き出してしまった。なんでだろう、対して面白い話じゃないのに、おかしいなあ。

 

「ごめんごめん!悪かったねえ」

 

笑っていると、おじさんがコインケース片手に帰ってきた。

 

「お兄ちゃん、ミキといてくれて助かったよ!これで好きなの買ってきて!」

 

そういうとおじさんは財布から1000円札を手渡した。

 

「そんな!座ってただけなのにもらえませんよ!」

 

「いいっていいって!娘と一緒にいてくれただけでも助かったよ!それに退屈してたんでしょ?お兄ちゃん若いんだからこれくらいいい思いしていいんだって!」

 

あの時の独り言、聞こえてたんだ。

そういうことなら受け取るしかないかな。

 

「ありがとうございます……」

 

「いいって!これで屋台でも回って!っていっても回るほど屋台ないか」

 

大声で笑うおじさんの声を聞いていると、横から腕を引っ張られた。

 

「一緒に回ろ!」

 

「へ?」

 

腕を引っ張ったのはミキだった。

「俺で、いいの?」

あまり話した事ない筈なのにいいのかなあ。

「いいよ!だって友達も来てないし、知ってる人もあまりいないし」

 

そういいながら僕の手を引っ張り食べ物の屋台の方へツカツカ歩いて行った。

猶更いいのか?と思ったけど、黙って演歌を聞いてるよりかはいいかなと思い、ついていくことにした。

結局、から揚げとフライドポテトの屋台くらいしかないから、食べ物を買ってからはステージ前のブルーシートに座って二人でおしゃべりをして過ごした。

話の内容は、ミキの大好きな韓国アイドルの話ばかりで、自分はただ頷くだけだったけど、夏の熱気に充てられているのか、なんだかとても楽しい時間が過ぎた気がした。

 

『最後に、花火大会の時間です!』

 

ステージでの演目が全て終わったらしく、それまでお祭りを楽しんでいた人たちは移動を始めていた。

 

「いいトコ知ってるよ」

 

ミキはそういうとまたしても僕の腕を引いて、みんなが移動しているところとは逆の方へと歩いていった。

 

しばらく歩くと、田んぼの土手に辿り着いた。

「ほら、ここだとちょうど誰もいないし、二人座って見れるよ」

言われるがままに、土手の上に腰を下ろした。

 

この祭りの唯一のイベントともいえる、大花火。

一般の花火大会と違い、安全地帯ギリギリの至近距離から放たれるので、音も開く花も大きい。

これを見るだけでもこの祭りに来た価値はあると思った。

 

「私、お兄さんすごいとおもう」

 

「へ?」

 

「だって、毎日遠い学校行って、勉強も部活も頑張って、そんなに沢山のことできるのお兄さんだけだよ」

 

ミキの横顔が、キラキラと花火に照らされる。

 

「だから、そんな暗い顔しないでよ」

 

遠くで、大玉花火の音が聞こえ、パッと輝いた。

 

「そうやっていろんな事頑張ってるお兄さん、大好きだよ」

 

 

夜なのに、その笑顔は眩しいくらいに輝いて見えた。

 

 

いつまでも、終わらないでくれ……。

 

咲いては消える、火の花。

 

この娘の笑顔をずっと照らしてくれ……。

 

始めて、いつまでもこの時間が続いてほしい。そう思った。

 

 

 

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長々と最後まで読んでいただきありがとうございました!!!!!!!祭があった話以外はぜーーーーんぶ作り話です!!!!!!!!!

 

 

 

とまあ何が言いたかったかというと、こんな青い春的な夏(春なのか夏なのかはっきりして)を過ごすことなんて27になったら無理なんですよ。残念ながら。

 

でも、10年前と違い今は金があるし、夏もある。

 

 

そしてVtuberでもある。あの頃の青春は過ごせなくても、あの夏を超えることはできる!!!!!!!」

 

www.youtube.com

 

やりたい放題できるし

 

 

 

マックをバカほど買っても怒られない。

 

 

というわけで!!!今年の夏休みは!!!!!!あの夏を超える!!!!!!!!!!

 

 

俺が最強の夏だ!!!!!!おい!!!!!!!!!がんばるぞ!!!!!!!!!